こんにちは。絹蒔です。
突然ですが明度と彩度の違いを説明出来ますでしょうか?
イラストの色塗り講座などでよく耳にしたことのある方もいるかもしれませんが、意外と具体的には分からないんじゃないでしょうか?僕自身も色彩検定という資格を通じて勉強し学ぶまでは全く説明出来ませんでした。
明度、彩度って何?
色について少し興味のある人だと明度=明るさ、彩度=鮮やかさと聞いたことがあると思います。でも明るさ、鮮やかさって具体的にどういうことか分かりますでしょうか?
明るさ、鮮やかさって何?
鮮やか=明るい?綺麗?
明るいってことはあれ?明度と一緒?
ってなる方も多いんじゃないでしょうか。僕もそうでした。
答えを言ってしまうと彩度=鮮やかさ=色の純度です。この色の純度を説明する前にそもそもの色についてお話しさせて頂きます。
色とは
正確な用語より分かりやすさ重視でお話させて頂きます。
『色』は色調、明度、彩度という3つの要素から成り立っています。色調というのはいわゆる色の名前です。赤とか青とかですね。明度というのは明るさ、彩度というのは鮮やかさと先程お伝えさせていただきました。
では実際に明度、彩度のお話をしていきましょう。
明度と彩度
最初に彩度は色の純度だとお話させていただきましたがこれは絵の具をイメージすると分かりやすいです。
例えば真っ赤な何も混ぜていない絵の具を用意します。このような色を純色と呼びます。
この赤の絵の具に白色を混ぜると、赤色の絵の具の割合(=純度)は下がり赤みが薄くなりますよね。
これが彩度が下がった状態です。
これに対して明度というのは混ぜる絵の具の白と黒の比率です。白を混ぜるほど明度が上がり、黒を混ぜると明度が下がります。(ちなみに白や黒を無彩色といい、赤や青のように色味が感じられる色を有彩色と言います)
また、このことから
白色の量+黒色の量+純色=100%
このような式が成り立つと言えます。
色調=絵の具の色
明度=混ぜた白色の絵の具と黒色の絵の具の比率
彩度=色のついた絵の具の割合
このように明度と彩度は別々のものということがお分かり頂けましたでしょうか?
最初のうちはこんがらがりやすいのでこの絵の具の例えを思い出して整理してみましょう。
彩度が高いと明るい?
先ほど彩度と明度は別のものだとお伝えしました。でもやっぱり彩度が高い色の方が明るく見える…と思いませんでしたか?これ、実は正解なのです。これをヘルムホルツ-コールラウシュ効果といいます。あくまで心理的効果なので実際には明度(明るさ)は変化していないのですが彩度が高い方が明るく見える現象が起きるのです。
イラストへの応用
ではこの色について理解が深まるとイラストにどのような影響があるのかまとめてみました。
- 塗りたい色が明確化する
- 色調、彩度、明度という3つの視点から色を考えることができる
特に影をつける際にただ明度を下げ暗くするのではなく、彩度や色調の変化にも気づけるようになることが僕自身すごく楽しくなりました。
おわりに
今回はなるべく噛み砕いて専門用語は使わずに説明してみました。
もっと正確な定義や用語、色について詳しい知識が欲しいと思った方は色彩検定を受けてみると面白いと思います!
まだまだ、僕自身も色と塗りの関係性には勉強しなければいけないことが多いですが勉強していくうちにどんどん楽しくなっていくのでここまで読んで頂いた方は是非一緒に勉強しましょう!